有限会社
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徳島県中央部、四国随一の清流吉野川を眼下に望む阿讃山脈の中腹にある有限会社石井養豚センターは、ヨーロッパの豚舎をモデルにしたクリーンかつ安全性に配慮した環境が特徴です。
近藤用三社長、そして獣医師である近藤保臣農場長が、こだわり抜いた施設です。
現在は母豚と子豚併せて約12000頭の規模で養豚と繁殖・肥育を行っています。
「味がしっかりしている」と評される石井養豚センターの豚肉は、四元豚というオリジナル交配豚。
大ヨークシャーと中ヨークシャーをベースに3度の交配を経て、
最後に肉質の良さに定評があるデュロック種を掛け合わせることで、
脂の甘みが特徴的で柔らかい肉質のオリジナル豚となります。
さまざまなこだわりの中でも、特筆すべきは農場の環境整備です。
まず豚舎は農場長が考案した構造で、室内環境をある程度
コントロールできる空調システムを備えています。
また、糞尿処理にも細心の注意を払い、
独自の省エネ型処理施設を備え、糞尿を完全発酵。
豚舎は繁殖と肥育にわかれているのですが、
別に出荷棟を設置し、出荷前の豚をここで少し休ませる工夫も。
こうすることで豚がリラックスできるため、
肉質への悪影響がなくなるそうです。
こちらで使っている飼料は、NON-GMO主体のオリジナル飼料です。これを豚の肥育期間に併せて配合設計を変えて与えています。
また、その飼料に食品未使用の食材を加えている点も独自の工夫です。
食品工場で製品化されなかった残りの食材とはつまり、人の口に入るものと同じもの。
「バイプロ・リキッドフーディングシステム」を導入し、飼料の安全性だけでなく資源リサイクルにも貢献しています。
このシステムでつくられる飼料を与えることで、豚の体内を健康に保つことができ、それが良好な肉質を生み出すのです。
このようにさまざまな取り組み、工夫を続ける石井養豚センターですが、社長も農場長も口をそろえて
「まだまだおいしさのゴールには到達していない」と言います。
例えば現在、鳴門わかめを新たに飼料として導入していますが、その結果、豚の病気が減り、
体調がさらに良くなってきているそうです。経過を見つつ微調整を繰り返し、品質と味の向上へ、これからも挑戦は続いていきます。